アロハの奥にあるもの役割に疲れた「私」を癒す――ハワイの叡智と動く瞑想
ハワイの言葉で、家族や絆を意味する「ʻOhana(オハナ)」。 ハワイでは、血のつながりがない友人や、フラ教室(ハーラウ)の仲間たちのことも、深く愛を込めてオハナと呼びます 。なぜ、他人のことまで家族と呼ぶのでしょうか? 本書の第十四章では、この問いの奥にある、ハワイの美しい起源神話(ハーロア神話)について紐解きます 。
実は「オハナ」の語源は、ハワイの人々の主食である「タロ芋(カロ)」にあります 。親芋のまわりに、小さな子芋(オハー)たちが身を寄せ合うように芽吹いていく。その土の中で手を取り合うような命の姿から、オハナという言葉が生まれました 。 神話では、人間よりも先にタロ芋(長兄)が生まれ、自らの身を削って弟(人間)を養ってくれたと語り継がれています 。だから人間は、恩返しとして兄である自然(大地)をケアし、守り育てる責任があるのです 。
血縁がなくても、同じ大地という親から栄養を分け合い、互いを守り育てる責任(マーラマ)を分かち合う者は、すべて本当の家族である 。これが、ハワイの人々が大切にしてきたオハナの精神です 。 フラ教室の扉を開けたとき、私たちは皆まだ他人同士です。けれど、一緒に汗を流し、大地の音に身を委ね、場を整えるという行為を重ねるうちに、見えない糸が結ばれ始めます 。
「私は、あなたによって生かされている。だから、私はあなたを守ります」。 大人になってからでも、私たちはもう一度、あたたかな家族に出会うことができます。大勢の中にいても消えない孤独感を感じているのなら、ぜひスタジオの扉を開けてみてください。そこには、土の下で見えない根っこをつなぎ、あなたを支えようと待っている魂の姉妹たちがいます 。

