アロハの奥にあるもの役割に疲れた「私」を癒す――ハワイの叡智と動く瞑想
『アロハの奥にあるもの』を探す旅に最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。 連載の最後となる今回は、本書の「あとがき」から、私が自身の教室を「ハーラウ(伝統的な学びの場)」ではなく、あえて「スタジオ」と名乗っている理由、そしてそこに込めた深い祈りについてお話しさせてください 。
フラには、厳しい修行と継承の儀式(ウニキ)を受けた「クム・フラ」と呼ばれる正式な指導者がいます 。私自身は、そのウニキを受けたクムではありません 。だからこそ、伝統の重みに深い敬意を払い、あえて「スタジオ」と名乗っています 。 けれど、クムではない「ひとりの学び手」だからこそ、できることがあります 。それは、心理カウンセラーとしての知見も交えながら、現代を生きる大人の女性たちの「揺らぎ」や「疲れ」に誰よりも近くで寄り添い、フラという癒やしを手渡していくことです 。
私がスタジオを立ち上げる際、どうしても自分の原点であるハワイの恩師(クム)に許可をいただきたいと願い、10年以上の空白を経て、藁にもすがる思いで連絡をとりました 。「かつて授かった『Hōkūlani(天に輝く星)』の名をスタジオに掲げたい」と綴った手紙に対し、2ヶ月後に届いたクムからの返信は、あふれる涙を止められないほどあたたかく、深い無条件の愛(アロハ)に満ちた祝福でした 。
私が受け取ったこのあたたかな光を、今度はあなたへ手渡したいのです 。 私たちのスタジオには、他者との比較も、競争も、序列もありません 。あるのは、大地を踏みしめる音と、ひとつに溶け合う呼吸、そして「ただの私」に還ったときにこぼれる、心からの笑顔だけです 。
もしあなたが、日常の「母」や「妻」「職場の顔」といった役割の仮面に疲れ、自分の輝きを見失いそうになったなら、いつでもこの場所へ帰ってきてください 。この本が、そして私たちのスタジオが、あなたが本来の輝きを取り戻すための「小さな聖域」となることを、心から願っています 。
どうか、あなたの歩幅で。アロハの奥にある光へ、やさしい一歩を踏み出していけますように 。

