「オハナ」という宝物:フラを通じて見つける、世代を超えた繋がり

私たちのスタジオや、生徒さんとの会話の中で、きっと何度も耳にする言葉があります。
それが 「オハナ(ʻOhana)」 です。

ハワイ語で「家族」を意味するこの言葉は、私たちのスタジオのあり方を象徴する、最も大切なキーワードのひとつ。
でも、ここでいう「オハナ」は、血のつながりだけを指すものではありません。
それは、フラへの愛と敬意で結ばれた、心と心の絆——「フラの家族」のことなのです。

東京という大都市で暮らしていると、ふと孤独を感じたり、忙しさの中で人との温かい繋がりを見失いそうになることがあります。
だからこそ、この「オハナ」という宝物が、私たちの人生にどれほど豊かな彩りを与えてくれるか。
今日は、そのお話をさせてください。


まったく違う場所で生まれ、違う人生を歩んできた人々が、週に一度、このスタジオに集う。
同じ音楽を聴き、同じステップを踏み、心をひとつにして物語を紡いでいく。

フラのレッスンは、不思議な魔法のようです。

共に学び、支え合うから
新しいステップに挑戦する時、少しの戸惑いや「できない」という悔しさがあるかもしれません。
でも、隣で踊る仲間が「大丈夫だよ」と微笑んでくれる。
先生が「あなたのペースでいいんだよ」と、根気強く見守ってくれる。

私たちのスタジオが掲げる「誰も置き去りにしない」という約束は、この温かな支え合いの文化そのものです。
この安心感の中で、私たちは失敗を恐れず、お互いを信頼することを学びます。

心を裸にするから
フラは、言葉を超えた感情の表現です。
喜び、悲しみ、愛おしさ…。
メレ(歌)の物語に心を重ね、それを身体で表現する時、私たちは普段は隠しているかもしれない、ありのままの感情と向き合います。
その素直な心を分かち合える仲間がいるからこそ、私たちの絆は、単なるクラスメイトという関係を超えて、より深く、本物になっていくのです。


私たちの「オハナ」のもうひとつの宝物——それは、世代を超えた繋がりです。

スタジオには、20代の若者から、人生の経験を豊かに重ねた60代の方まで、さまざまな年代の仲間が集っています。

もしここが競争や評価を目的とする場所だったなら、年齢や体力の差は、時に壁になってしまうかもしれません。
でも、私たちが大切にしているのは、それぞれの世代が持つ、唯一無二の輝き。

若い世代がもたらす、光とエネルギー。
人生の先輩たちが表現する、物語の深みと味わい。

若い世代は、先輩たちの踊りから、人生の経験に裏打ちされた表現の深さを学びます。
そして、人生の先輩たちは、若い世代のひたむきなエネルギーに触れて、新しいことに挑戦する喜びを再発見します。

ある生徒さんは、こんなふうに話してくださいました。
「普段の生活では、こんなに年の離れた人たちと、一つのことに夢中になるなんて経験、絶対にできなかった。ここに来ると、年齢なんて関係なく、みんながただの『フラを愛する仲間』になれるんです」と。

お互いを尊重し、学び合い、笑い合う。
この世代を超えた交流こそが、私たちの視野を広げ、心を柔らかくし、人生を何倍にも豊かにしてくれるのです。


「自分の人生に『ダンス』という言葉が加わるなんて思ってもいなかった」。
そう言って、キラキラした笑顔で踊る生徒さんの姿を見るたび、私は心から思います。

私たちがここで育んでいるのは、単なるダンスの技術ではありません。
それは、人生という旅路を、共に支え、照らし合って歩んでいける——「オハナ」という、かけがえのない宝物なのです。

もしあなたが、日々の生活の中に、心から安らげる、温かな繋がりを求めているのなら。
どうぞ、私たちの「オハナ」の輪に、加わってみませんか。

私たちは、新しい家族を、いつでも両手を広げてお待ちしています。

Me ke aloha pumehana, Motoe

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