「私はひとりじゃない」。声を合わせるだけで、心の奥の孤独が溶けていく理由

「心の底から大きな声を出した」のは、いつが最後だったでしょうか 。 大人になるにつれ、私たちは本音を飲み込み、波風を立てないようにと無意識に声を潜めて生きています 。しかし、声を抑え込むことは、感情そのものを抑圧し、心の奥に小さな孤独をつくってしまうことにつながります 。

本書の第五章では、フラのレッスンの冒頭で行う「声を合わせる」という行為が、いかにして私たちの孤独を溶かしていくのかをお話しします 。

私たちのスタジオでは、ステップを踏み始める前に、全員で「エ・ホー・マイ(私に知恵を与えてください)」という祈りの詠唱(オリ)を唱えます 。深く息を吐き、お腹の底から声を響かせる 。そして、自分の声と隣の仲間の声が空中で溶け合い、ひとつの大きな響きになったとき――胸の奥に、あたたかい安堵が広がっていくのを感じるはずです 。

心理学の世界でも、声や呼吸のリズムが重なることで心身が寄り添う現象を「社会的同調」と呼びます 。それはまるで、言葉を超えた魂同士が「私はひとりじゃないよ」と交わす、あたたかな握手のようなもの 。声の響きが迷走神経を刺激し、脳に安心感を伝え、絆のホルモンであるオキシトシンの分泌を促してくれるのです 。

オリを唱え終える頃には、無意識に入っていた眉間のシワがふわりとゆるみ、日常の重い鎧は脱ぎ捨てられています 。「うまく踊りたい」といった小さな自我さえも吐き出し、ただの透明な器へ還っていく 。フラは、踊り始める前からすでに、深い癒やしのプロセスに入っているのです 。

ひとりで頑張ることに疲れてしまったら。ただ声を出し、誰かと響き合う心地よさを、本書を通して感じてみませんか。

――声を重ねるたび、氷のように冷えた孤独が、あたたかく溶けていく 。

呼吸と声が重なり合うとき、孤独は静かにほどけていく。フラの「詠唱」がもたらす、科学と伝統が交差する深い癒しの仕組みを紐解きます。

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書籍アロハの奥にあるもの表紙
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