王様の誇り、私たちの誇り 〜カヒコ『KAWIKA』が伝える物語〜

ALOHA! Ka Hōkūlani HULA STUDIOのMotoeです。

皆さんがカヒコ(古典フラ)の扉を開くとき、最初に触れることが多いチャントがあります。
それが「KAWIKA(カヴィカ)」。

「カヴィカ」とは、ハワイ王朝第7代国王、デイヴィッド・カラカウアのハワイ語名です。

では、なぜ最初にこの王の名を呼び、踊りを捧げるのでしょうか。
それは、彼がいなければ――
私たちは今、こうしてフラを踊ることすらできなかったかもしれないからです。

19世紀、宣教師たちの価値観によって、フラは「野蛮なもの」とされ、公の場から姿を消しました。
美しい文化は、静かな暗闇に閉ざされていたのです。

しかし1874年、カラカウア王はその沈黙に立ち向かいます。
「フラは心の言葉であり、ハワイアンの鼓動そのものだ」と宣言し、
1883年の戴冠式で、禁じられていたフラを堂々と復活させました。

この王の勇気が、フラの命を未来へつないだのです。

チャントの冒頭に登場する “Eia no Kawika”。
この一行には、胸の奥が震えるような力があります。

それは単なる紹介ではありません。
「見よ。ここにカヴィカがいる。ここに王が立つ」
――そんな魂の宣言。

存在を否定されるような時代の中でも、「私はここにいる」とまっすぐに立つ強さ。
その精神そのものが、この言葉に宿っているのです。

私たちもまた、日々の暮らしの中で、自分を見失いそうになる瞬間があります。
誰かと比べてしまったり、自信が揺らいだり。

そんな時こそ、「KAWIKA」を踊ってみてください。

大地をしっかり踏みしめ、右手を高く掲げ、自分自身へ向かって「Eia no(私はここにいる)」と宣言する。

その瞬間、100年前の王様の勇気が、あなたの背筋をそっと支えてくれるはずです。

「カヒコって難しそう……」
「低い姿勢は無理かもしれない」

初めて見る方ほど、あの力強さに圧倒されるかもしれません。

でも心理カウンセラーとしての視点から言うと、カヒコこそ、忙しい現代女性にこそ必要な
“心のデトックス” なのです。

基本姿勢である、膝を曲げて腰を落とす「ハーア(Hā‘a)」の姿勢。
これは心理学で言う「グラウンディング(地に足をつける)」そのもの。

情報があふれ、思考が上へ上へと浮かびがちな現代の私たちにとって、
重心を下ろすことは、不安や焦りを鎮める大切な鍵です。

イプヘケの「ドーン、ドーン」という低い響きに合わせて腰を落とすと、
頭のざわめきがすっと静まり、呼吸が深くなるのを感じられるでしょう。

歌詞に登場する “Ka uwila ma ka hikina”(東の空の稲妻)。
カヒコでは、これを象徴するように腕を鋭く伸ばします。

下半身は大地(現実)に根を張りながら、上半身は稲妻(希望)へ向かって伸びていく。

この「安定」と「解放」のバランス――
これこそが、自律神経を整え、心を澄ませるフラの知恵なのです。

30代、40代からの“大人の学び”としてのカヒコは、ただの運動ではありません。
それは、自分自身を静かに整えるための「帰る場所」。

あなたも、自分の心が安心して立てる「大地」を、一緒に見つけにきませんか。

Me ke aloha pumehana, Motoe

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